毒親育ち⑰

マイライフ

結婚をして思ったのは、機嫌を伺わなくてよかったり、会話がきちんと成立したり、こちらの気持ちを優先してもらえたり、今までの家族間ではできなかった事ができるようになった事がとても有難かったです。

母とは主従関係でしたので、どんな理不尽な事があってもこちらが折れるしかなかったり、小さい頃は口答えしようものなら、「ごめんなさい」とこちらが謝るまで許してはもらえませんでした。もうそこは流してほしいな・・・と思う場面でも、きっちり謝らせます。どんな理不尽な事にもです。なぜ謝らなければならないか?私が怒った内容などどうでもよく、親に口答えしたからです。とても悔しくてたまりませんでした。

長らくそのような生活だった為、実は普通の人たちはこんな穏やかな生活を送れているの?と思った事を覚えています。

そんな中、祖父の容態が悪くなったりして母と会う機会はちょくちょくありました。

昔からなのですが、母は自分の実家が嫌いなので、私達は祖父母の事でもよく駆り出されていました。

母が行けと言えば行かなければならないですし、そこで拒否をしようものなら薄情扱いをされるのです。母は人をコントロールする事に長けているのでしょうか・・・自分は薄情なのか?本当にそう思ってしまうのです。

思えば小さな頃から私は言いやすい母の子分のような扱いだったので、祖父母の家に行くと洗い物などをさせられました。母が「〇〇、洗い物しておいで」と言うので「嫌だ」と言うとキレられます。姉や従妹たちはしないのに、私だけさせられる事も多々ありました。

普通母親がしませんか?私は子供達もいつか家事をしなければいけない、そんな日が必ず来るので、自分が元気な内はお手伝いをさせつつも自分がしてあげたいです。けれど母は動きません。その代わり子供をつかうのです。

小学校の頃から、家から祖父母の家は徒歩と電車合わせて小1時間の距離でしたが、姉と二人で行かされていました。私は過保護なのでこれを自分の子供に置き換えると到底真似できません。

私はあまり祖父母の家には行きたくなかったのですが、祖父母からもまた電話がきて、「えらい音沙汰ないな~」と言われると行かなければいけない気持ちになってしまうのです。全然音沙汰ない事はないはずですが、2カ月くらい?あくとこう電話がきました。

そしてちょっと厄介なのが、祖父母もお小遣いをくれるのはとても有難いのですが、いくらあげたかをノートに記入していたり、「お小遣いもらう時だけ来るね!」とか恩着せがましく言ってくるのがたまらなく嫌でした。私は自分からお小遣いを欲しいとは言っていませんし、お小遣いいらない代わりに祖父母の家に行きたくはなかったので。自分は祖母の立場になった時、お小遣いをあげるのは自分でした事なのでこんな風に恩着せがましく言わないでおこうと決めています。

祖父母の家は前にも書きましたがとても狭いのです。大人4人いれば窮屈に感じるほどの狭さですし、周りは工業地帯なので気分転換できる所は徒歩5分ほどのコンビニしかなかったのです。子供には本当に退屈でしかたのない所でした。

祖父は家には来いと言うのに、私達の髪の毛が落ちていると、「おまえらが来ると家が毛だらけになる!」とよく掃除をしていました。じゃあなぜよぶのか?とても不思議でした。けれど祖父は誰にでも平等に優しかったので、好きでした!

祖母に関しては私も少し苦手でしたので、母親が行きたがらない理由もなんとなくは分かります。祖母と伯母はツーツーの仲なので、祖母と何かあると伯母からも嫌味を言われたりします。母もこれが一番辛かったのかな、と思います。

話は戻り、祖母が入院した時も、母はお見舞いに行かないので仕事終わりに姉とお見舞いに行く事も何度もありましたし、祖父の容態が悪くなった時も、当たり前の様に私と姉も行かされるのです。

ちなみに姉は初孫なので、本当に祖父母に可愛がってもらっていて、それは幼い頃から感じる程でした。

姉は祖父母の家に行く事も喜んで行っていましたし、祖父母にしてあげたい気持ちというのは本物でした。しかし私は世間一般の一緒に住んでいない祖父母と孫、という関係に近かったので、なぜ姉と同じように駆り出されなければならないのか?また姉も私を当たり前のように誘ってくるので断りづらかったです。そこは不満でたまりませんでした。

あと従妹たちは当然行かないのに、私達は行くのが当たり前。いつも不思議で嫌で仕方ありませんでした。

母は自分は行かない事も多いくせに、お世話になったんだから行け!とあたかも私達がお世話になったみたいに言うのですが、「一番お世話になったのはおまえだろーーーーーー!!!!!」って叫びたかったです。本当に責任転嫁がうまい人だな、と思います。けれど当時は言い返せなかった。それが今でも心の奥底にあるので、たまに思い出しては噴火しそうになります。

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