祖父が亡くなった数年後に若くして伯母もなくなりました。
祖母も体調がよくない日が続いていて、母が仕事の間に何かあっては困るので、祖母は近くの介護付有料老人ホームに入居する事になりました。亡くなるまでの数年間、祖母はそこで暮らしていて何かあれば母が訪れる、という形で暮らしていました。
母はよく祖母がしんどいと愚痴っていました。どれだけ祖母の面倒が大変か、それはそれは自分が被害者のように話してくるのです。そっくりそのままお返ししたいのと、自分の事は気付かないもんなんだなーと不思議でたまらなかったです。
祖父母の育て方がどんなものだったか少しだけ聞いた事がありますが、母も母で苦労したんだろうなと思いました。家が好きではなかった母は不良になり一時期家出をしていたみたいです。それから若くして結婚して、けれど結婚相手にも恵まれず母の人生もまた辛いものだったのでしょう。
そこを考慮した上でも、母が私達にしてきた事は許す事ができません。母も母で辛い思いをしてきたけれど、私達からみたらお金の面などで甘える所はしっかり甘えているくせに、両親が嫌いだ!なんて虫がよすぎます。母は精神的な成長ができないまま大人になってしまったのでしょう。
私達の前では威張りちらしていた母は、祖父母には何も言えない子供になります。恨み辛みを小さい頃から聞かされてきたので、私は一度「その気持ちを祖父母に言ったらいいやん。」と言いましたが母は、「もう年寄りに言ったら可哀想やん」と優しい人間であるかのように言っていました。
それを幾度となく聞かされているこっちの身にもなってほしいんですけど・・・。子供を所有物だと思っていて、子供には何をしてもいいと思っている母には本当に嫌気がさします。
母は自分の事を優しい人間と思っているのですが、なぜなんだろう?と考えていた事があります。一度母と昔話をしていた時の事だったのですが、母の記憶と私の記憶が全然違っていたのです。
母は自分のいい様に記憶を置き換えているようでした。おそらく酒に酔っている時の記憶がおかしくなっているんだと気付いたので、私は「きっとアル中だから、一度病院行ったら?」と伝えたのですが「まさか!私がアル中なわけない」と笑っていたので、病院に連れていくのは絶対無理だろうなと諦めました。
自分で言うのも何ですが、姉と私はこんな生い立ちのせいかとても情に厚い性格なんです。幾度となく母の事を許し、次は変わってくれているかな?そう思って会ってはまた傷ついて・・・それを何年も何年も続けてきました。
けれど母はいつまでも変わってはくれませんでした。そもそも自分が悪いなんて思ってないので変わる必要がないと思っているのでしょう。そんな人に期待するのはもうやめました。自分が疲れるだけなので・・・。よく【親の心 子知らず】といいますが、うちは完全に【子の心 親知らず】です。